推薦のことば・ごあいさつ

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推薦のことば

このたび福岡臨床補綴研修会のコースを推薦することは、私にとりまして非常に光栄に思います。そのコース内容は補綴の多くをカバーするとともに、補綴の大原則にのっとるもので非常に意義深いものがあり、現代の歯科臨床には欠かすことのできないものであるとおもいます。貴殿がインディアナ大学で培った素晴らしい臨床力。そしてできる限り高いレベルで歯科医学を維持しようとする努力が、このコースには反映されているものとおもいます。

2003年8月13日 米国 ロマリンダ大学 歯学部長
(元インディアナ大学歯学部補綴科 主任教授)
Charles J.Goodacre,D.D.S.,M.S.D.

岡村光信先生は、福岡市で大きく開業し成功されておられましたが、1989年に一念発起されインディアナ大学歯学部大学院補綴科へ留学されました。そして同大学院にて補綴の真髄を学び、1993年に米国歯科補綴専門医となられました。その後、福岡市に戻って再び開業され、現在に至っておられます。インディアナ大学留学中よりあたためておられた補綴の実践的な研修会を開業と並行しながら主催され今年で8年目を迎えられました。岡村補綴研修会は、歯周治療と補綴治療そしてインプラント治療が相互にかみあったinterdespinaryなコースであります。必ずや受講者の先生方には補綴の基本治療から応用治療まで日常臨床に役立つ有益なものであると確信いたしております。

2003年7月 船越歯周病学研修会主催 船越 栄次

ごあいさつ

このたび正確な歯科補綴臨床の実践をめざされる先生方に、スタート地点として何を学ぶか、また基本的な知識と技術として何が必要か、を学んでいただくために臨床補綴研修会を開催いたします。
この研修会の中で“千里の道も一歩から”という気持ちで、もう一度初心に戻って基本から勉強してみてはいかがでしょうか?

過去20数年日本におけるインプラント治療はほぼその地位を獲得し、欠損補綴治療のひとつの選択肢として確立されたように思えます。
しかしながらクラウンブリッジ、パーシャルデンチャー、インプラントを含むフルマウスリコンストラクションのような高度な補綴臨床も、一本のクラウンの形成に始まり、印象をいかに正確に口腔内から模型へ、さらに模型から口腔内へと再現できる基本的な知識と技術、そして評価できる目をもっているかにかかっていると確信しております。

本コースでは、実際の臨床ケースの印象から、調整のできるだけ少ない補綴物のための咬合器付着、マージン部のワックス仕上げ、鋳造体の評価など、一本のクラウンの製作に関わることにより、補綴物のクオリティーコントロールをする力を養い、予知性のある精度の高い調整の少ない補綴物の装着を目標とします。
また、欠損補綴のひとつの選択肢である“使える局部義歯”をめざし、クラウンを含めたマウスプレパレーションを行った上での基本的局部義歯設計を、模型上で鉤歯となる歯のワックスアップを行い、さらにはPart2では実際の鉤歯および局部義歯フレーム製作を通して歯科技工士とのコミュニケーションできる力を養っていきます。

現代の修復とは、接着歯学を駆使したメタルフリー修復です。
歯牙接着理論に基づくMI修復を考慮したもの、すなわりコンポジットレジン充填(前歯ダイレクトボンディング、臼歯部充填)からセラミックオンレー、ラミネートベニアまで、さらには前歯臼歯オールセラミック冠からオールセラミックブリッジにいたるまで、多種多様なメタルフリー修復があげられます。本コースPart2では現代のCAD/CAM技術の補綴臨床応用とは何か、またどこまでの精度でできるかを、従来の陶材焼き付け冠の製作と比較しながら、今日のオールセラミック材料であるガラスセラミックスおよびジルコニアセラミックスの製作を通して学んでいただきたいと思います。

またこれからの印象法すなわち光学印象によるオールセラミック冠の製作を学ぶことも、近い将来の補綴修復に欠かせないものに他なりません。
さらにPart3では従来の総義歯製作法にて正確な総義歯とは、また患者さんに満足してもらえる義歯とはどこを注意するのかをご自身の製作体験をとおして学ぶことが重要であると思っております。

補綴修復の質のコントロールとは、つまり先生方の製作体験からくる技工士との高いコミュニケーション能力なのです。近未来にやってくる光学印象による総義歯の製作の紹介も行いたいと思っています。
すなわちコンテンポラリーな補綴修復とはCAD/CAMによる修復なのです。

このコースでは以上あげたゴールに向かって基本的な知識と技術の習得に重点をおきコンテンポラリーすなわち現代の補綴修復とは何かを追い求めながら、皆様方の補綴臨床向上に貢献できることを願っております。

米国歯科補綴専門医 岡村 光信

非常勤講師
(ベーシックコースPart3担当)

鱒見 進一先生

鱒見 進一先生

公立大学法人九州歯科大学 副学長
九州歯科大学歯学部歯学科口腔機能学講座
顎口腔欠損再構築学分野 教授
九州歯科大学付属病院義歯科 科長